思うこと

【黒人差別問題】〜いま何がおきているのか〜

こんにちは。
日本では非常事態宣言も解除されたようで、やっと少しずつ生活やメンタルを戻せてきているでしょうか。ちなみにバンクーバーは先日また2週間延長され、現在過去最長とのことです。

今日は少しセンシティブな話になりますが、黒人差別問題について書きます。
差別問題は普段から日本ではあまり話題にされませんし今はコロナの時期でニュースでもあまり報道されないかもしれませんが、いまアメリカを中心に世界中がこの問題に立ち上がっています。ストリートダンスやブラックカルチャーに触れている方々は、特に読んでほしいと思います。

私がこの記事を書いた理由

まず私は、特別黒人差別の歴史に詳しい専門家でもなければ、黒人本人でも身内でもない、人種差別がそこまでひどい地域に住んでいた経験があるわけでもありません。
それでも今回この記事を書こうと思ったのは自分が長年、ブラックカルチャーから生まれたストリートダンスや音楽に触れてきて、黒人の友達が沢山できて、英語で生の声をどんどん聞けるようになって、今回この一連の事件とデモを目の当たりにして、差別が今でもこんなにあることにショックを受けたからです。
日本では差別問題はタブーの部類に入るのか人々は話題にしませんし、私も正直歴史で奴隷問題と差別があったと習ったくらいで、それが今でもこんなに深刻でそれでも黒人の人たちは声をあげることができない(できても暴動だと言われる)んだとわかったからです。

私がやっているストリートダンスを含むヒップホップカルチャーは1970年初頭にニューヨークのブロンクスで貧困に苦しむアフリカ系アメリカ人達によって生み出されました。私はこのカルチャーに何度となく助けられました。そしてその黒人のダンサー/ミュージシャンたちも今助けてくれと声をあげています

このムーブメントが強くなってから私もチームメイトと話したり、SNSで情報を発信したりしましたが、日本のダンサーたちが全くといっていいほど話題にしないこと、でもオンラインバトルの投稿などはひっきりなしすることに違和感と悲しさがありました。ただやっぱり日本は島国だし差別問題は特に関心が向けられづらい、英語の情報なんかは発信しづらいなど考え、だったら私が発信して一人でも多くの人に知ってもらおうと昨日初めてインスタグラムで日本の方に向けて発信しました。
(ツイッターも何日か前にしてましたがフォロワーが少ないのでインスタの方が反応がありました。)
いま1日半くらい経ちましたが、どんどん発信する人が増えてくれています。他の方の影響ももちろんあると思いますが、直接メッセージでこの問題について話し合えたりする人が増えてみんなの行動力や勇気に感謝しています。

今回の黒人差別デモのきっかけ

まず初めに、どうしていまプロテスト(デモ)が起こっているのか。コロナもまだ収束していない、ロックダウンも非常事態宣言も解除されていない地域でも、アメリカ国内外問わず大規模なデモが行われています。
その一番の引き金になったのは5/25日にアメリカのミネソタ州で起こった以下の事件です。

  • ジョージ・フロイド事件。
    5/25、アメリカのミネソタ州、ミネアポリスでジョージ・フロイドさんが警官に暴行を受け死亡。武器も持たず無抵抗のフロイドさんをに対し、警官は膝で彼の首を8分以上抑え続け、彼は「息ができない」という言葉を最後に死亡。この事件は通行人によって撮影された動画が5/26にSNSで投稿され、すぐさま拡散。”Black Lives Matter(ブラックライブズマター=黒人の命も大切だ)”というハッシュタグと共に、黒人に対する警察の暴力行為への抗議/デモ/寄付のムーブメントへと繋がりました。
    以下が過去の事件も含め、今回の事件とアメリカの社会構造の問題を解説している動画です(日本語字幕付)

ただ、アメリカの黒人差別はもう長年問題視されていて、フロイドさんの事件前にも5月中に以下2つの事件がSNSでは拡散されており、白人至上主義の社会が問題視されていました。

  • エイミー・クーパー事件。
    5/25、NYのセントラルパークでバードウォッチングをしていた黒人男性が犬のリードが義務付けられているも関わらずリードを外していた白人女性エイミー・クーパーにリードをつけるように求めたところ、女性は拒否、その後男性に対し警察に通報すると脅し、実際に警察に通報している映像が流出。
    映像を見てもわかりますが、彼女は「”アフリカ系アメリカ人の男性”が脅してきている」というのを終始強調。彼女は自分の白人女性という立場と警察が黒人男性に対して社会でどのように働くか知ってこの行動をしたというのがわかる事件です。
    彼女は後日謝罪したとのことですが、人種差別が理由で会社から解雇されました。

 

  • アマド・オーブリー事件。
    こちらは5/7に容疑者の逮捕が決まった事件。2月の終わり頃、ジョギング中の黒人男性が白人親子に射殺される。事件当初は容疑者の供述により事実と異なる報告書が出されており逮捕の必要はないとされていた。事件から2ヶ月以上経過した頃、犯行時の動画がSNSで拡散される。これにより容疑者が武器を所持しない被害者に対し突然発砲したことが発覚。この親子が検挙されてないことに対する抗議やデモが起こり、程なく2人は逮捕されたというもの。
    これは特に容疑者が白人、被害者が黒人であったために警察も社会で騒がれるまではきちんと捜査をしなかった差別問題事件としてSNSでも拡散されました。
    以下が朝日新聞がまとめた記事。
    動画も載せますが、実際の発砲現場なので観覧ご注意ください。

米南部ジョージア州グリン郡で2月、黒人のアマド・オーブリーさん(25)が射殺される事件があり、州捜査当局は7日、白人の父子を殺人と加重暴行の疑いで逮捕し、発表した。事件の様子を撮影した映像が出回り、黒人差別だとして抗議の声が広がっていた。
発表によると、元警官のグレゴリー・マクマイケル(64)と息子のトラビス(34)の両容疑者は2月23日、同郡ブランズウィックでジョギングをしていたオーブリーさんを銃で撃って殺害した疑いがある。
初動捜査にあたった郡警察の報告書によると、グレゴリー容疑者は当初「事件の目撃者」として扱われ、「付近で住居侵入事件が相次いでいた」と供述。オーブリーさんを犯人だと思ってトラックで追いかけたところ、「息子が襲われ、発砲した」と話していた。
だが、事件から2カ月以上が経過した今月になり、容疑者の父子の隣人によって撮影された犯行時の映像の存在が発覚。父子の車をよけようとしたオーブリーさんが武器を持っていなかったにもかかわらず、トラビス容疑者から突然発砲される様子が映っていた。
これがソーシャルメディア上で拡散されると、父子が検挙されていないことに非難が殺到。黒人が不当に扱われた事件だとしてデモも起き、郡警察の上部機関にあたる州捜査当局が捜査を引き継いでいた。
(朝日新聞デジタル 2020年5月9日)

https://twitter.com/AquilaThomas09/status/1257826191286951937?s=20

アメリカの人種差別は増えているのか

冒頭にも書いた通り、私もアメリカの人種差別がこんなにひどく、続いているということを知りませんでした。自分の勉強不足だったのかもしれないし、意識的に平和な部分しか見ないようにしてたのかもしれません。
でも黒人というだけで、通報されたり、逮捕されたり、不利な位置に立たされたり、学校の友達と遊ばせてもらえなくなったりそんなことが今でも頻繁にあるといいます。

何年か前に、ウィルスミスがテレビのインタビューでいった言葉があります。
“Racism Is Not Getting Worse, It’s Getting Filmed”
(人種差別は悪くなっているわけじゃない、記録されるようになってきているだけ。)

 

ブラックカルチャーから生まれた音楽・ダンス・アート

ブラックカルチャーから生まれたものはヒップホップカルチャーだけではありません。
音楽のジャズ、ソウル、ブルース、アフロビーツ、R&B、ロックンロールetc
ヒップホップカルチャーもダンスだけではありません。
DJ、ラッパー、MC、グラフィティ。
こんな言葉があります。
“Love black people like you love black culture”
あなたがブラックカルチャーを愛するのと同じように黒人を愛してくれ。

私のチームが主催したバンクーバーのイベントで、ニューヨークから黒人女性をゲストダンサーとして招きハウスダンスを教えてもらう機会がありました。彼女のワークショップでは歴史の話から始まって、”ダンスやスキルだけを学ぶのではなくて、どうしてこのヒップホップカルチャーが生まれたのか、迫害受け続け貧困に苦しみ、どこにもその気持ちをぶつけることができず踊ることしかできなかった黒人たちの思いを知ってほしい。伝えてほしい”と何度も何度も言っていていたのを今でもよく覚えています。

私たちに今できること

  1. 人種差別について関心をもち、知識をつけること
    ドキュメンタリー、映画、関連記事など色々あります。
    ただし、情報は正しいものを見極めることを忘れないようにしましょう。
    日本と同じでメディアで取り上げられている暴動のニュースだけが事実ではありません。

    13TH /Netflix (日本語吹替・字幕あり)
    ボクらを見る目 /Netflix (日本語吹替・字幕あり)
    LA 92 /Netflix (日本語吹替・字幕あり)
    American son/Netflix
    Clemency (Chinonye Cukwu)
    Dear White People /Netflix
    Fruitvale station (Ryan Coogler)

    私もまだ全部チェックできているわけではないですが、少しずつ勉強していきたいと思います。

  2. 今できることを知って、それを共有、話し合うこと
    コロナの時もそうでしたが、周りの人と話すことはとても大事です。意見が違っても全然良いです。どういう意見を持っているのか、なぜそう思うのかをディスカッションできれば、情報もたくさん共有できるし、そうすることで人としても成長とできると信じています。
  3. 情報をSNSで発信、署名、関連団体への寄付、デモを行なっている国や地域に住んでいればデモ参加
    みなさんそれぞれ生活があるし、生活スタイルも違うのでできることだけやればいいと思います。
    何よりもまずは知ろうとすることが第一歩です。
    以下、寄付団体など、参考になるインスタのリンクを貼っておきます。

そしてもう一つ!
6/3に黒人アーティストによる日本語通訳付きディスカッションパネルがります。
こちらも是非。無料です。私も参加します。

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今週水曜に開催するzoomでのパネルディスカッションの詳細が決まりました。 どなたでも時間になったらzoomへアクセスして参加・ご視聴いただけます。 この機会に、日本でも今アメリカで起こっていること、黒人差別のこと、ブラックカルチャーのことについて一緒に考えませんか?  ※お願い: 開催があすに迫っているので、なるべく多くの人に広めていただきたいです。よければシェアしてください。  – トピック 「黒人差別はダンスやミュージックにどう影響を与えたのか。 そしてその「ブラックカルチャー」は世界にどう影響を与えたのか。 私たちはなぜこれについて今考えるべきなのか。」   – 開催日時 6月3日(水)22:30〜 ZOOMにて tinyurl.com/japan4blacklives  This will be a Panel discussion and Q&A targeting Japan’s Black Music (Singers musicians and Djs) and Street Dance scene but all are invited. Held and hosted By Brooklyn Terry. It is time to stop hiding behind ignorance and learn about the people who’s culture you love. We will discuss Racism in the united stats, the origins of many of the dances and music and how racism influenced them, Cultural appropriation and how we can move the culture forward. Please Join us zoom link in bio.   – パネリスト Skeme Richards DJ, Founder of Nostalgia King / Rock Steady Crew @skemerichards  Mumu Fresh Musician, edutainer,
founder of
Muniversitystudies.com  @mumufresh  Buddha Stretch HipHop dance pioneer, choreographer / Elite Force @buddhastretch  Moncell Durden Mop Top Family / Professor at University of Southern California @moncelldurden  Michele Byrd Founder of Ladies of Hip-Hop Festival @theeladybyrd  Rich Medina DJ, Journalist and spoken word artist @richmedina   – ホスト Brooklyn Terry @brooklynterryef   – 通訳 Ryoko Ito @iam.reeyo

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さて長くなりましたが、ここまで読んでいただいた方ありがとうございました!!!何か少しでもみなさんのためになっていればなと思います。

海外に住んでいると時事問題についてよく話題になりますし、どう思っているのか意見を聞かれます。日本では一部の興味のある人だけというイメージがありましたが、世間話と同じようなテンションで話すのです。皆それぞれがリサーチをし、ディスカッションをし(もちろん意見が違うことは問題ではない)、情報を共有するので私も勉強になりますし色々と考えさせられます。

今回、私もこの記事を書くにあたって日本語の記事も含め色々と読み漁ってまして、こちらの記事が一番簡潔にわかりやすく説明していたのでよかったら参考にしてください。
ライター/翻訳家の方なので記事も読みやすいです。

今回はかなりのボリュームなったので次回、寄付や署名のURLなど直接飛べるようなものを書きます!

ABOUT ME
momomo
カナダ・バンクーバー在住のダンサー(ブレイクダンス・ハウス・ライトフィート・コンテンポラリーetc)&一児の母です。 バンクーバーはもうすぐ9年。 カナダ・アメリカ(主に西海岸)のダンスイベント、ワークショップ、スタジオ、練習場所情報をシェアしてます。 たまにママのための情報も書きます。